Webライターとして働く私の1日の作業時間は約8時間です。効率よく稼ぐには、各工程にかかる作業時間を把握したうえで、しっかりと計画を立てるのがコツだと思います。
今回はWebライター・吉永ゆくらのとある日のスケジュールと作業量を紹介します。作業計画の立て方もまとめました。
Webライター1日の作業時間
とある平日の起床から就寝までの流れをまとめてみました。
5時50分:起床・朝食・弁当・夕食づくり
まず子ども2名の朝食と3名分の弁当づくりからスタート。
一度作業に入ったらご飯づくりのために手を止めたくないので、夕飯も9割まで完成させます。約2時間くらいキッチンに立ちっぱなしです。
8時:SNS・メールチェック
家からほぼでませんが、毎日かんたんに化粧します。SNSやメールチェック。勉強をすることも。
9時:ごはん・買い物
作業中にご飯時間を挟むとリズムが崩れるので、夕方以降までしっかり持つように、作業前にしっかり食べます。
スーパーが9時半に開くので買い物へ行くことも。一部ネットスーパーも利用。
10時:作業開始
10時前から作業開始。構成案から作成するものもあれば、執筆のみの案件もあります。頭を使うものや質問が出そうな案件はこの時間に。
16時:後半戦開始
16時~17時に別案件に取り掛かることが多いです。このころは前半に時間単価制の案件、後半戦は記事単価の案件に取り組んでいました。
20時:風呂
夕飯を仕上げてお風呂。たまにウェビナーを聴くことも。イラストを描いたり入稿作業をしたりと手作業が中心です。
21時:翌日のチェック
翌日以降のタスクをチェックします。このころはまだ見直しも楽だったんですが、最近は抱える案件が増えてきて、タスク管理の方法に悩んでいます。
22時~0時:自由時間
22時以降はパソコンに触らないようにしています。
昔は深夜作業もありましたが、40代から深夜作業はできるだけ避けたほうがいいです。翌日以降のモチベーションに大きく影響します。
日中働いて夜はしっかり休む!長く働き続けるには結構大切なことだと思います。
Webライターの1日の作業量
月によって案件が変わるので、昨年のある月の作業量を紹介します。
【案件A】リサーチ&執筆4000~5000文字:1本
【案件B】執筆:7000文字1本
私は執筆スピードが遅いほうなので、1日に1万文字はほぼ書けません。月の作業量は以下のような感じです。
案件 | 単価 | 月本数 | 作業内容 |
---|---|---|---|
A | 時間単価 | 6~10本程度 | 構成案・執筆・入稿 |
B | 記事単価 | 5~8本 | 執筆のみ |
C | 記事単価 | 2~3本 | 構成案・執筆 |
D | 記事単価 | 3~10本 | 構成案・執筆 |
E | 文字単価 | 2~5本 | 構成案・執筆 |
案件はそれぞれジャンルや文字数が異なります。案件の獲得経路はエージェント、クラウドソーシング、直接契約です。
Webライターの作業計画の立て方
月の稼働時間と工程ごとの作業時間をもとに、作業立てていきます。
子どもが学校へ行っている数時間や半日の働き方を望んでいる人より、結構しっかり稼働時間を確保したい方向けです。ゆるゆるではなく割とリモートワークに近いかもしれません。
1. 稼働日数を決める
まず 1か月のうちで働く日数を決めます。私は基本的に平日は全部仕事で、土日は休みです。通常どおりなら19日~20日が稼働日となります。
お子さんが保育園や幼稚園、小学生の方だと、学校関係の対応で稼働できない日が多いかもしれません。
作業計画を立てるときは、事前にプライベートの予定をすべて把握しておくのがおすすめです。
とくに学校関連は年間予定表を見て、お便りがきていない予定も把握しておくことをおすすめします。
忘れがちなのが「祝日」と「振替休日」「早下校の日」です。
2. 各案件の作業時間を把握する
案件ごとに構成案の作成、執筆、入稿、ちょっとした画像作成などがあります。
それぞれどのくらいの時間がかかるのか把握しておくことが大切です。
作業時間に影響するのが「書きやすさ」ではないでしょうか。案件のジャンルや構成案の精度で作業時間は大きく変わってきます。
・案件の難易度
・各工程にかかる時間
上記2点が把握できていれば、案件ごとにかかる作業時間の目安をつけられます。
慣れていないと把握できないため、数をこなすことが前提です。
3. 1日あたりの作業量を決める
稼働日数と各案件(工程)の作業時間を把握できれば、あとは納期をゴールとして稼働日に割り振っていきます。
案件 | 作業領域 | 作業時間の目安 |
---|---|---|
A | 構成案作成 | 5時間 |
B | 執筆 | 8時間 |
C | 構成案作成 | 3時間 |
D | 図解・イラスト作成 | 3時間 |
たとえば、1日あたり8時間の稼働時間と決めている場合、AとCの構成案の作成でぴったり8時間に収まります。
これは極端な例ですが、こんな感じで組み合わせていくと1日の作業量がなんとはくわかってきます。
慣れてくると「このジャンルなら〇時間だな」「この構成案なら〇時間かも」と予測を立てられるようになります。
4. 計画にはゆとりをもたせる
Webライターの仕事は計画どおりにいかないことも多くあります。事前に予測を立てていても、いざ着手したら間違うことも少なくありません。
柔軟に立ち回れるように、計画を立てるときはゆとりをもたせておいたほうがよいです。
Xとか見ると事前納品を期待されているクライアントや、ゆとりをもたせて3日前納品を心掛けている方もいます。
全員がそうとは限らないと思いますが、納期前の納品は誰でもうれしいものですよね。
なので、私は納期ギリギリになるときは、事前に連絡を入れておくようにしています。
Webライターを長く続けるためのポイント8つ
Webライターとして長く働き続けるために、私が心がけていることを8つご紹介します。
1.すき間時間は勉強時間
すき間時間は、情報収集やリサーチをしたり、ウェビナーのアーカイブを見たりといった活用方法があります。
休日の外出中、電車内で構成案を作ったり、情報収集。調理しながらラジオを聴くとか。
限りある時間を有効に活用したいです。つまり「休み」はありません。
2. ディレクターとのつながりは大事
現在、直接契約している案件のひとつは、つながりのあったディレクターさんから紹介いただきました。
人脈で仕事をもらえるって本当にあるんだなぁと思った出来事です。
ずっとつながりのあるディレクターさんからも、定期的に案件を紹介してもらっています。
3. 案件を選ぶときは目標報酬を意識する
同じジャンルや作業量でも案件ごとに報酬は異なります。目標報酬を稼ぐために、1案件いくら獲得したいの決めておきましょう。
誰もが書きやすいテーマは単価が低い傾向がありますが、作業領域を広げると単価が上がる可能性があります。
金融・健康・法律関係は専門知識が必要なので、単価も高く設定されています。しかし、応募は有資格者に限定されていることも多いので確認してください。
4. 興味のあるジャンルに応募する
単価ばかりに着目していると、なかなか理想の案件が見つからないこともあるものです。
そして、経験がないと高単価の案件を獲得するのは難しいこともあります。
知識や経験がないなら、まずは興味のあるジャンルに応募・挑戦して数をこなすことをおすすめします。
Webライターは知識だけではなく、ネット調査のスキルも大事です。このリサーチが苦痛でWebライターを辞めた人も知っています。
ただ、興味のあるジャンルなら、深堀りのリサーチも苦になりにくいはずです。「楽しい」と思えるようになれば、知識としても定着しやすくなると思います。
5. 家族の理解を得る
自宅を作業場所にする人は、必ず家族に理解してもらいましょう。
家族の理解を得られず辞めてしまうケースは、SNSでもよく見ます。私も、夫や子どもたちから文句をいわれていましたが、だんだんそのクレームも小さくなってきました。
「家に入れるお金が増えた」からか「あきらめた」のどちらかだと思います。
正直、パート程度の収入だと在宅ワークより、パートに出てもらったほうがよいと考える家族がいるのも何となくわかりますし。
でも、在宅で働いているから家の雑務もできるんですが。そこはなかなか理解されませんね。
6.生活リズムを崩さない
さっきも書きましたが、子どもがいる方や40代以上は夜はしっかり休むことを徹底しましょう。
20代や30代のライターたちが「多少無理しても夜中まで書き上げて納品する」と聞いて、焦る方もいるかもしれません。
確かに状況によっては、その気持ちはとっても大切ですが、家族がいると徹夜作業をカバーできるほど休むのは難しいです。とくに年齢を重ねると、身体が通常モードに戻るまでに確実に時間がかかります。
聞こえが悪いかもしれませんが、40代って「初老」です。少しイラっときますが、睡眠は本気で大切なので、どうしても無理なときは事前にクライアントに相談しましょう。
稼働は日中のみ!を理解してくれるクライアントと出会えることも長く続けるコツだと思います。
7.独自のリフレッシュ法を取り入れる
Webライターは基本的に仕事中はひとりです。仲間に囲まれて、わいわいと話しながらやる仕事ではありません。企業でライターしていたときも、みんな基本的にもくもくと執筆していましたね。
なので、そもそもコミュニケーションがないと寂しくてたまらない人には、この仕事は向いていないと思います。
ただ、どんなに一人で仕事をすることに慣れていても、ストレスは溜まります。
私はいい香りのするハンドクリームを塗ったり、ソイラテを飲んだり、10分だけ寝たりと行き詰ったときのリフレッシュ法を決めています。
8.たまにはデジタルデトックスをする
ずっと仕事ばかりしていると気が滅入ることがありますよ。
パソコンとスマホから少し離れる時間を作りましょう。お散歩でもいいです。
デジタルデトックスは意外と効果あります。
Webライターの作業効率を上げる方法
私が作業効率を上げるためにやっていることをいくつか紹介します。
知識は無料ツールでも増やせる
フリーランスは常に勉強が必要です。仕事に関することだけではなく、経理や法関係も理解しておかなければなりません。
有資格者並みの知識は不要です。ネット検索やYouTubeなど無料ツールで調べるだけでも、十分学べます。
ただし、情報の信ぴょう性が低いケースもあるので、同じような内容のコンテンツを複数見て、正確な情報を自身で調べることが大切です。
私は経理関係はネット検索で学びました。今でもいろいろチェックしていますが、発信者が誰なのかを重視しています。
タスク管理はアプリを活用
タスク管理は『Notion』や『Googleカレンダー』を使っています。『Trello』も使っていたことがありますが、この2つのアプリに落ち着いたのは完全に見た目です。
日々、簡潔に管理するにはどうしたらよいのか試行錯誤しています。Excelのガントチャートも良かったんですけどね。
頭のなかでガントチャート作れるようになったので、ボードのみで管理できればいいや、となりました。
経理まわりもアプリを活用
簿記資格をもっているわけではないので、経理まわりは会計アプリを使用しています。
クラウドソーシングの明細や口座の入出金、カードの利用明細も全部連携しておけば、勝手に取り込んでくれるので便利です。
プライベート用の口座を報酬の受け取り口座に指定すると、あとあと面倒なので登録前に分けておくことをおすすめします。仕事用とプライベート用をきっちり分けておくと本当に楽です。
やらない家事を決める
家事については、各家庭や人によってやり方が異なるので何ともいえませんが。
在宅フルタイムで働くつもりなら、外でフルタイムで働いてたときと同じように家事ルールを決めたほうがよいです。
「家にいるからなんでもできるよ」となると支障をきたします。三種の神器をお持ちの方はしっかり活用してください。
私は休日はほぼ何もしません。すべて立ち回っていたら、ある日「家事はお母さんの仕事でしょう」といわれたためです。「これはいけない」と思って放棄することにしました。
いろんな家庭があるので、全部できる人はやればよいと思います。
自分なりの働き方を見つけよう
コロナ禍をきっかけにフリーランスに注目が集まり、Webライターにも興味をもった人が多いと思います。長く続けるには、常に知識をつけて働く環境を自身で整えることが大切だと思います。
とくに相手(クライアント)の配慮を期待せず、取り組む姿勢が大切ではないでしょうか。配慮してほしい状況なら、たぶんその仕事がキャパオーバーなんです。
自分のキャパを把握できれば、心にゆとりも生まれます。真摯な姿勢と適度なゆるさをたもつことが在宅のWebライターとして働き続けるコツです。